secondfiddle@人柱日記

ま、パソコンと車とカメラとそれから・・・・・・

従来機器と互換性のない新型SD登場

日経パソコン2006年7月26日号の記事を読んでいて、ふと想像したことです。
現行のSDカードは上限が2GBと決まっていて、それ以上は開発出来ないそうです。
コンパクトデジタルカメラでも1000万画素が出る時代。特に動画では、2GBでも1時間も撮れないと言われております。
これでは昨今のデジタル家電では非力、という事で上位規格SDHCカードというものが策定され、販売されました。
最低4GBから始まり2010年辺りには32GBまで拡張される予定です。ハイビジョンカメラもこれから主流になるでしょうから、それらの布石として使われるのでしょう。
こんな容量、どうやって使い切るの? と言う話はこっちにおいておいて、この記事から考えられる危惧する点をひとつふたつ。
従来のSDと同じ形状ですが、ファイルシステムFAT16からFAT32に変更されるため、従来の機器では挿入することは出来ても、読み書きが出来ないということ。つまり互換性がないっちゅうこってすわ。
意外と影響は大きそうですよ。

SDスロットのついている既存のパソコンでは使えない。
外付け、内蔵、カードタイプの従来品リーダーライターも使えない。
出回っている多くのデジカメ、ビデオも使えない。
新たに対応機種を買いそろえないと使えない。
SDメモリオーディオとかオーディオ関連の互換性もまた然り

スマートメディアは128MBで開発が止まってしまいましたし、SONYにいたってはメモリスティックでは128MB以上開発されませんでしたし、デュオだプロだ、と形状のことなる物を平気で出しますし、XDピクチャーカードでも、最近は互換性のない「タイプH」なるものが出回っておりますし。
(文句ばっか)
が、SDカードを使う商品のほうが圧倒的に出回っているため、混乱しそうです。もちろんこれから出る製品は、SDもSDHCも両方使えます。転送速度も従来よりアップします。
もっともそうなればなったで低速のSDカード(2GBでも)を使う気にはなれないでしょうが、問題は今出回っている製品では使えない、という事のほうが重要です。
既存のデジカメやデジタルビデオでは使えないという事を知る消費者は、一体どれくらいいるでしょうか?
販売する方も大変です。ひとつひとつ、対応するかしないか調べ上げなければならないからです。いい加減に売って後でクレームにでもなれば面倒ですし、販売店の質が問われそうな勢いですな。

技術は確かに進歩する。
しかしその進歩に、消費者がどれだけ追いつくか? メーカーが考えるほど早く買い換えが進むでしょうかねえ。

方策として考えられることは、ファームウェアのアップデート。パソコンや書き換えに対応しているデジタルカメラ、SDオーディオなどは、出来そうな感じ。
くどいようですが書き換えが出来れば、と言う条件付ですが。
但し提供するかしないかはメーカー任せ。
また、既存のリーダーライターは、まず無理、かと。

さらに問題なのは、提供してもユーザーがそれを理解できるか、という点。やり方が分からないので出来ない、という事も。
またもう一つの規格「ミニSD」は一体どうなるでしょう? 取り敢えずは「無い」とメーカーは言っておりますが。
その他のメディアもFAT32とかNTFSとか他のフォーマットを採用することもあり得ます。もっともコンパクトフラッシュは128GBまではそのままらしいですが、それだってこの先どうなるか分かりません。
何が言いたいのか? 
ブルーレイディスクHDDVDの規格争いもそうですが、良い悪いは別にして一度決めた規格ならば、カセットテープのように長く使えるような規格して欲しいものです。特にSDカードは影響が大きい分、従来からある機器に対しても対応できるように、長く使える規格にして欲スかったねえ。
取り越し苦労デショウカ?