secondfiddle@人柱日記

ま、パソコンと車とカメラとそれから・・・・・・

ダンジョンマスター 

secondfiddle2006-06-27

何時も小難しい話をしているので、今回は息抜き。

そうですねえ‥‥‥今を去ること20年ぐらい前一世を風靡したパソコンゲームがありまして、知る人ぞ知るというか、カルト的人気をえた古典的RPG、その名は「ダンジョンマスター」。
内容を一言で言うと

「この世界を作り出した創造主が(なんかの関係で:いい加減)地上に留まる善の創造主ハイ・ロードとダンジョン奥底深く潜り込んでいる悪の創造主カオスのふたつに分裂したため、この世界が無秩序な世界になってしまった。この無秩序な世界を元に戻すために、ハイ・ロードの助手であるセロンが最大4人の勇者を募り、行く手を阻もうとするカオスによって生みだされた怪物共をなぎ倒し、仕組まれた様々なトラップをかいくぐり、地下迷宮のどこかに眠る炎の杖を探し出して、奥底深く息を潜めているカオスと勝負を挑みカオスとハイ・ロードをひとつに融合させることにより世界の平和と秩序を取り戻す」と言うストーリー。
(何処が一言じゃいッ)
創造主が分裂? カオスってなんだあ? とか物語の背景はともかくとして、リアルタイムに進行する時間、勇者から見た3Dの視点、ダンジョンという閉ざされた空間、ただひたすら地下深く分け入っての緊迫感、などが入り交じって、独特な雰囲気を持ったRPGに仕上がっています。
街があるわけではありません。町人がいてゲームのヒントを喋ることもありません。あるのは前進する勇気と謎解きだけ。
このゲームの特筆べき所のひとつとして、今となっては当たり前ですが、「時間の経過とともに物事も変化する」つまり「時間」という概念を持ったのです。リアルタイムとも呼びますな。
フツーは 自分の攻撃⇔敵の攻撃 と交互にコマンドを打ちあっての戦闘(ターン制)ですが、時間をもったダンジョンマスターでは、それがない。
素早いモンスターだとやる前にやられます。だから瞬時の判断が求められるので、戦闘シーンになるとかなり忙しくなります。(勇者に対して命令をするのもプレーヤーの役目ですから)
明かりの呪文が唱えられない序盤では、松明が辺りを照らします。それが時間の経過とともに徐々に弱くなり、ついには燃え尽きます。ダンジョンの中なので、燃え尽きると松明は燃えかすとなり辺りは「真っ暗」。ダンジョンは見通しが悪いので、角にモンスターがいたら? とおもうとドキドキします。

地下迷宮を彷徨いてもじっとしていても「腹が減る」。腹が減ればメシをくわにゃあ生きてはいけない。
リンゴとかトウモロコシとか、おおよそダンジョン内には相応しくない食料も落ちていますが、大多数は敵をやっつけることにより手に入れます。
カリフラワーみたいな怪物スクリーマーを倒すと、栄養価は低いですがスクリーマーの肉が手に入ります。巨大ドブネズミのようなラットをやっつけることにより、少しはマシなラットの肉が手に入ります。レッドドラゴンを倒した後のお肉は、栄養価も高く最高といえます。ダンジョン内は静かですが、飲んだり食べたりすると「ごくり」とかリアクションがあります。
運悪く手に入らないと、腹は減る一方。最終的に口にするものがなくなると「餓死」します。パーティを組んでいても全員「餓死」‥‥‥となるとゲームオーバー。
そうそう。水も飲まないと餓死します。
それらを勇者に食べさせるのも飲ませるのもプレーヤーの役目。腹が減ったからと言って、勇者自ら食らいつくことはしません。世話が焼けるんです、この勇者たちは。
辺りにも気を配らなければならないし、勇者のコンディションも掴んでおかなければならないし、モンスターが来たら戦闘しなければならないし、謎もとかにゃあかん。真に忙しい。

それにバックミュージックがありません。モンスターが近づいてくるときの音とか壁にぶつかったとき、

さらにまたそのハイ・ロードの助手セロンが、勇者を従えて迷宮にはいるというわけではなく、セロンはこの世界が分裂したときに実体を伴わない、いわば幽体と化してしまったので、額縁に納まっている勇者を「復活」もしくは「転生」させて彼らにやらせる設定。
でもセロンなる人物って、すなわちプレーヤーそのものであり、プレーヤーは勇者を操らなければならんので忙しい忙しい。
もう一つの特徴として、この手のゲームは勇者(Fighter)、忍者(Ninja)、魔法使い(Wizerd)、僧侶(Load)が専門職を発揮し団結して突き進むパターンが多いですが、ダンジョンマスターにはそう言った「職業」という概念がありません。何でも出来る、つまり、勇者の素質はあるけれど、強大な威力を持つファイアーボールを投げつける魔法使いにもなれる、という事です。
呪文を唱えるにも独特の組み合わせが必要で、組み合わせを間違えると意味がないし、キャラの能力以上の呪文を唱えても効果がない。どちらにしろ無駄にマナを消費するだけです。
でも腕が上がれば最上級のファイアボールが打てるようにもなれます。
手に持てるもの全ては、敵に投げつけることも出来ます。狭い迷宮の中ですが、ある程度自由さがあります。

古典的なゲームなので、キャラにしろモンスターにしろ全てがドットが荒い絵になってますので、最近の実写さながらのポリゴンには到底かないませんや旦那。
時代を感じさせる古さと言いますか、見ると笑っちゃうかもしれない、「ちゃちな絵」でしかありませんがネ、再三言うようで申し訳ありませんが、このゲームのもつ「緊張感」は凄味がありますヨ。

おいらの記憶違いだったら申し訳ありませんが、ダンジョンマスターは1987年に米国FTL GAMES社が開発・発売したRPGゲームで、日本語版パッケージはビクター音楽産業からNECのPC98用にフロッピーディスクで出されておりました。このヒットにより「カオスの逆襲」とか「Skull Keep」のシリーズを生み出します。その後スーパーファミコンなどに移植されましたが、米国FTL GAMES社が倒産してしまい、当然今では絶版です。手に入りません。

なに? おいおい、こんだけ説明しておいて絶版だとぉ? フザケルナ!

お怒りはごもっとも。

何でこんな古い話をもって来たかというと、三年ほど前にとある有志によってWindows版とJava版に移植されているのを発見したからです。それも随喜もののフリーソフトであります。当然英語なので翻訳ソフトは必定かと。
ゲームの進行の仕方とか説明がないので、全くやったことのない人には取っつきにくいでしょう。
しかしネットという強い武器があります。ダンマスフリークは何処にもおりますし、諸外国では情報を活発に発表し続けているサイトもあります。
何ならおいらのもっているダンジョンマスターのテクニックをブログで披露しても構いませんのことよ。
え? 余計なお世話? 失礼しました。 
実際プレイしてみると、初代と全くそっくり。ここまで似せると、著作権に問題が発生するのではないかと危惧いたしますがネ、Gilbertさん、きみはえらいッ!
この人なかなか意欲的な人で「Skull Keep」も何とかしようとしているのが分かります。
何処までいくんだろー、この人。
でも完全ではないようで、所々バグが発生します。サイアク、保存データが吹っ飛ぶことも‥‥‥。
バグフィクスのため未だにバージョンアップを続けています。現在の最新版はV0.39です。

久々にやってみると意外とムズカシイ事が判明。迷宮内部は13層に分かれていますが、あるはずの鍵がどうしても見つからンので、レベル6で仁王立ち。特に、トラップってこんなに意地悪だったか?
思い入れが激しいので、かなり長いものになってしまいました。でも洞窟野郎にとっては、ダンジョンマスターはとっても魅力的なゲームなんす。