secondfiddle@人柱日記

ま、パソコンと車とカメラとそれから・・・・・・

昭和の巨星がまた一つ

すぎやまこういち訃報について

九十歳か・・・・・・年齢を考えれば仕方ないことですが、有り余る才能にまたひとり天に召されました。
「昭和のエンターテイナー小林亜星さん」と被ります。・・・と思うのはおいらだけ?
勿論、今年も色々な有名な方がお亡くなりなっております。
それを蔑ろにするわけではありませんが、おいらにとってすぎやまこういちは『ドラクエ』なのです。
ドラクエのみならず色々な作曲をしておりますね。これも亜星さんと共通します。
亜星さんは交響曲を作曲したかどうか分かりませんが、おいらにとってこの二人は双璧です。

すぎやまさんは、いくら音楽が好きだったとは言え、当初からプロの作曲家ではなかったことに驚きを感じます。
音大を希望しながら東大に入ったってどういう事でしょう。
これはやはり才能があったに違いありません。音楽に対して情熱があったに違いありません。

今なら当たり前なんのでしょうが、たかがゲームソフトごときに荘厳壮麗な交響曲を考えましたのでございましょう。
何たってテレビゲーム黎明期に「交響曲」の概念を吹き込んだというのが。
もちろんその他の方面で色々活躍しておりましたすぎやま氏ではありますが、今回は『序曲』のみに焦点を合わせていきます。
何故ならそれに耐えうる名曲だから。

色々な演奏方法や技法がありますが、単純明快、1から始まる序曲は、まさにストーリーが浮かび上がります。

ホルンやトランペットが高らかに鳴り響き、荘厳華麗な旅の勇者の行進です。
それは単純に世界の平和と秩序を守るため。
数々の強敵と戦いを挑みます。
勇者の希望、期待、不安、これから始まる数々の勇者列伝・・・メジャーコードが響きます。
そして中盤から波乱を思わせるマイナーコードに移り、勇者の挫折が始まります。
この戦いは世界の秩序か平和か正義か罪悪か・・・・・・苦悩と葛藤が始まり、矢尽き刀折れ、希望が無残に散ります。
そして静寂、寂寥感が続きます。
ここでおしまいか、と思うとき、少しずつ希望の芽がクラリネットと主に息吹きます。
さらに緊縛が続きます。
しかし次には復活の予感を感じさせるメジャーコード。
そして『復活』。

やはり自分の考えは間違っていなかった。

最後は安らぎで締めくくります。

まさに序・破・急が詰まっております。

おいらは序曲を聴く度にそんな感情が高ぶります。

間違いなく名曲の一つです。