secondfiddle@人柱日記

ま、パソコンと車とカメラとそれから・・・・・・

レビー小体型認知症

認知症というとアルツハイマー認知症を思い浮かべることが多いですが、近年それでは括れない認知症が発見されております。この認知症レビー小体型認知症と名付けられており、発見したのは日本人で認知症の専門医師小坂憲司氏です。
このレビー小体型認知症、しばしばアルツハイマー認知症と専門医の中でも誤認されることがおおいようです。
アルツハイマー認知症は脳が萎縮しておこる物忘れから始まり、記憶障害、思考障害が目立ち、最終的には、身体機能が低下し、寝たきりになる場合があります。抜本的な治療法がないために非常に厄介な病気であります。
これと同じように、脳からの指令を筋肉に伝えるために不可欠な物質であるドーパミンが減少して起こる病気、パーキンソン病があります。これもまた解明がなされていない病気です。
パーキンソン病には特有な症状があります。曰く手足、特に指先などにでる意図しない震え、動作がぎこちなくなる、小股で歩く、等です。一般の人でも直ぐに分かる症状で、この時受診される事が多いです。

丁度横浜でレビー小体型認知症の講演がなされたので参加してみました。
初期状態ではアルツハイマーのように物忘れ等記憶障害は少ないそうです。その代わり幻視や妄想があって、これがパーキンソンと間違われる要因のひとつになっているようです。
厄介なことは、このレビー小体病、初期ではパーキンソン病と間違えられたり、認知が進んだ後にはアルツハイマーと診断されることがおおいようです。
認知症と診断された患者さんの5人に1人はこのレビー小体型認知症だそうです。

レビー小体型認知症の「レビー小体」とは、「レビー小体」という特殊なタンパク質の塊が脳全体に出現することが確認されていております。これが大脳皮質全体に多く出現するので、「レビー小体病」と呼ばれます。記憶障害や妄想、幻視など発症するのはこれのせいです。
なお、パーキンソン病でもレビー小体は出現しますが、パーキンソン病では、「レビー小体」は脳幹だけに出現します。
レビー小体が脳幹だけ集中していると「パーキンソン」全体に広がっていると「レビー小体病」と言えますが、いずれにしても脳機能障害が引き起こす病気で、根本的な治療は未だありません。
レビー小体病の症状として
○幻視、幻覚
○無表情、無反応
○悪夢等睡眠障害
○便秘、血圧変動等自律神経障害
厄介なのは、パーキンソン病アルツハイマーと似た複合的な症状が出ると言うことです。
パーキンソン病の症状として
○意図しない手足の震え
○動作が緩慢
○嚥下障害
○筋肉のこわばり
○猫背になる
アルツハイマー認知症の症状として
○年月が分からない等の記憶障害
○場所が分からない
○判断力の低下

参考URL http://www.ninchishoucare.com/kind/lewy/

このレビー小体病が進んで参りますと、レビー小体型認知症となっていくわけであります。
近年、画像診断が進化しており、直ぐに診断がつくそうです。

長々と書いておりますが、実は母がこの病気になりました。
母はよく「白い猫が塀を歩いている」と言っておりました。塀の上を歩くならあり得ましょうが「白い猫が木を上っている」とか(登れるような木は生えておりません)「白い光が動いている」とか言い出すとぞっとします。
鬱と躁が交互に現れたりします。つまり、おかしいときとまともなときがあります。
血圧の変動が激しく、上は200以上もあったりしますが、計り直すと130台になったりします。瞬間的なものでしょうか。
便秘の症状もありますが、本人からの申告なので何日出ていないのか分かりません。
今は何年何月何日なのか、朝なのか昼なのか、分かっておりません。
飲み込みも悪くなり、みていないと食事もとろうとしません。
さて、これから先、一体どのようになっていくのでしょうか?